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書き出す

バウンス(書き出し)の手順と、出力フォーマットの選び方、形式ごとの設定、上書き時の挙動、CLI job file の書き出しをまとめたページです。CLI での書き出し方法も併記しています。

バウンスとは

バウンスは、編集した結果をファイルに書き出す操作です。a9a の編集はすべて非破壊なので、バウンスするまで元のファイルは変更されません。

GUI では、Files メニューの Bounce から Selected...(選択中のファイル)または All...(一覧の全ファイル)を開いて設定します。

出力先とファイル名

Output Directory で出力先フォルダを指定します。1 ファイルだけを書き出す場合は、Output Filename で出力ファイル名も指定できます。

フォーマットを選ぶ

Output Format から選びます。Same as Source を選ぶと、各ファイルが元と同じフォーマットで書き出されます。

迷う場合は、次の観点で選んでください。

優先したいこと向いているフォーマット
ループメタデータを残したいWAV / AIFF(ループメタデータ)、FLAC / OGG(ループコメント)
音質を落とさず容量も抑えたいFLAC
ゲームエンジンや DAW への取り込みやすさWAV
配信・組み込みで容量を優先したいAAC / MP3
元の素材の構成をそのまま維持したいSame as Source

MP3 は LAME(libmp3lame)の共有ライブラリがインストールされている場合にのみ選択できます。未インストールのときは選択肢が無効化され、その旨が表示されます。導入方法は はじめに を参照してください。

形式ごとの設定

選んだ出力形式によって、設定できる項目が変わります。

形式設定できる項目
WAVSample Rate / Sample Type / Bit Depth / Write Loop Metadata
FLACSample Rate / Bit Depth / Compression / Write Loop Comments / Start Key / End Key / Length Key
AIFFSample Rate / Container / Bit Depth / Write Loop Metadata
OGGSample Rate / Quality / Write Loop Comments / Start Key / End Key / Length Key
MP3Sample Rate / VBR Quality(0 が最高音質)
AACSample Rate / Container / Profile / Mode(Bitrate (CBR) または VBR) / Encoder

ループを書き出しに残す

設定したループ範囲を出力ファイルに残せるのは、WAV / AIFF(ループメタデータ)と FLAC / OGG(ループコメント)です。FLAC と OGG では、Start Key / End Key / Length Key で書き込むコメントのキー名を指定できます。取り込み先のツールが期待するキー名に合わせてください。

MP3 と AAC はロッシー圧縮のため、ループメタデータやコメントは書き出されません。ループ付きの素材をこれらの形式で書き出す場合は、ループ情報を別の手段で持たせる必要があります。

AAC のコンテナとプロファイル

Container では M4A (MP4)(.m4a)と ADTS (.aac) を選べます。正確な再生時間情報(gapless メタデータ)を持てるのは M4A のみです。ADTS はフォーマット上その手段がないため、プレーヤーによってはエンコーダディレイの分だけ長く表示されます。用途が決まっていなければ M4A を選んでください。

Profile は AAC-LC、HE-AAC v1、HE-AAC v2 から選べます。HE-AAC は低ビットレート向けで、HE-AAC v2 はステレオ専用です。

Encoder は Auto(OS ネイティブ優先)、OS Native、fdk-aac から選べます。Windows の OS ネイティブエンコーダは AAC-LC の CBR 96/128/160/192 kbps・44.1/48 kHz のみに対応しているため、Windows で HE-AAC や VBR を使う場合は libfdk-aac が必要です。

AIFF のコンテナ

Container では次を選べます。

選択肢内容
AIFFプレーンな AIFF
AIFF-C (uncompressed)AIFC のビッグエンディアン整数 PCM
AIFF-C (little-endian)AIFC のリトルエンディアン整数 PCM
AIFF-C (32-bit float)AIFC の 32bit float

AIFF-C (32-bit float) を選ぶと Bit Depth は 32-bit に固定されます。

上書きの扱い

Overwrite existing files を有効にすると、同名のファイルを確認なしで上書きします。

無効のときに同名のファイルがあった場合は、上書きするかどうかを尋ねる確認画面が表示されます。

  • Yes: このファイルを上書きする
  • Yes All: 以降の同名ファイルをすべて上書きする
  • No: このファイルはスキップする
  • No All: 以降の同名ファイルをすべてスキップする
  • Cancel: バウンス自体を中止する

既定の動作は、Preferences の Bounce にある Overwrite existing files by default で設定できます。

バウンス中の表示

バウンス中は進捗ダイアログが表示され、ファイルごとの状態を確認できます。完了するまで他の操作はできません。

元と同じパスへ上書きしたファイルは、完了後に一覧が自動で再読み込みされます。Preferences の Bounce にある Load bounced files into the file list(既定オフ)を有効にすると、一覧にないパスへ書き出したファイルも、進捗ダイアログを閉じたあとに新しい行として一覧へ追加されます。失敗・キャンセルしたファイルは追加されません。

job file を書き出す

バウンスダイアログの内容(対象ファイル・出力先・出力形式と、各ファイルに適用済みの編集)は、コマンドライン版 a9a(a9a_cli render --job)でそのまま再実行できる job file(TOML)として書き出せます。GUI で結果を確認した処理を、CLI や CI でのバッチ処理にそのまま持ち出せます。

  • Export Job File...: 保存先を選んで job file を書き出します。ダイアログは開いたままなので、続けてバウンスもできます。Export job file as a preset (no input / output paths) を有効にすると、対象ファイルと出力先を含めず、処理内容と出力形式だけを書き出します。この job file は別のファイル群に使い回せ、入力と出力先はコマンドラインで渡します(例: a9a_cli render --job preset.toml --out-dir out/ *.wav)
  • Write job file alongside outputs(既定オフ): バウンス実行時に、出力ディレクトリへ job file も書き出します。複数ファイルのバウンスでは a9a-job.toml、単一ファイルのバウンスでは <出力ファイル名(拡張子を除く)>.a9a-job.toml という名前になります。既定値は Preferences の Bounce にある Write a CLI job file alongside outputs by default で変更できます

job file には、ゲイン・ラウドネス正規化・フェード・トリム・無音トリム・反転・ループ範囲が適用した順に記録され、CLI で実行すると GUI のバウンスと同じ結果になります。編集内容が同じファイルは 1 つの job file にまとめられ、編集内容が異なるファイルや、出力ファイル名が CLI の既定名(<入力ファイル名(拡張子を除く)>.<出力拡張子>)と一致しないファイルは、連番または個別の job file に分かれます。

拡張子と実際の内容が一致しないファイル(例: WAV データの take.flac)を Same as Source で書き出す場合は、GUI(拡張子基準)と CLI(実形式基準)で出力形式が食い違うため、job file を書き出せません。また、ラウドネス正規化や無音トリムの実行時に有効だったフェードやトリムをあとから解除した場合も、その履歴を CLI で再現できないため書き出せず、エラーが表示されます。

job file の中身と CLI 側での使い方は、バッチ処理と自動化 と CLI リファレンス を参照してください。

既定値を決めておく

Preferences の Bounce では、WAV、FLAC、AIFF、Ogg Vorbis、MP3、AAC それぞれの既定値を設定できます。毎回同じ仕様で書き出す場合は、ここを先に埋めておくとバウンスのたびに設定し直さずに済みます。上書きの既定、バウンス出力の一覧への自動読み込み、job file の併産の既定もここで設定します。

CLI で書き出す

出力先は、単一ファイルなら --out、複数ファイルなら --out-dir を使います。この 2 つは同時に指定できません。

a9a_cli render input.wav \
  --out output.flac \
  --format flac \
  --sample-rate 48000 \
  --bits-per-sample 24

複数ファイルを、入力と同じフォーマットのまま書き出す例です。

a9a_cli render a.wav b.wav --out-dir out --same-format

出力フォーマットは、--format での明示、--same-format による入力との一致、--out の拡張子のいずれかで決まります。--format と --same-format は同時に指定できません。既存の出力を上書きするには --force を付けます。

主なフォーマット指定は次のとおりです。

オプション内容
--format <wav|flac|aiff|ogg|mp3|m4a|aac>出力フォーマット(m4a = AAC/MP4 コンテナ、aac = AAC/ADTS)
--sample-rate <HZ>出力のサンプルレート
--bits-per-sample <BITS>WAV / FLAC / AIFF のビット深度
--sample-format <int|float>WAV のサンプル形式
--aiff-container <aiff|aifc-none|aifc-sowt|aifc-float32>AIFF のコンテナ
--flac-compression-level <0..8>FLAC の圧縮レベル
--vorbis-quality <-1..10>Ogg Vorbis の品質(小数可)
--mp3-vbr-quality <0..9>MP3 の VBR 品質(0 が最高音質)
--aac-profile <lc|he-v1|he-v2>AAC のプロファイル
--aac-bitrate <8..320>AAC のビットレート(kbps, CBR)

--sample-rate に指定できるのは次の標準値のみです。

8000, 11025, 16000, 22050, 32000, 44100, 48000, 88200, 96000, 176400, 192000

ループ範囲やコメントの扱いは GUI と同じで、--comment KEY=VALUE で追加したタグは FLAC / Ogg Vorbis では保持され、WAV / AIFF / MP3 / AAC では出力時に破棄されます。

全オプションと制約は CLI リファレンス にまとめています。

このページは生成 AI を用いて作成しています。